本業では、デザイナーとしてキャッチコピーを担当していまして、
この記事では、自分が普段行っている「キャッチコピーの作り方」をお話します。
キャッチコピーって何?
キャッチコピーとは「ターゲットの興味を惹くための言葉」です。
より具体的に書くと「ターゲットが目にした瞬間に、自分にとっての”商品の価値”が理解できる言葉」です。
つまり、その言葉ひとつでそのモノの価値が大きく変わる言葉を「キャッチコピー」といいます。
良いキャッチコピーほど、商品の印象を大きく変化させます。
陥りがちなキャッチコピー作りの罠
キャッチコピーにとって大切なのは
「ターゲットの興味を惹くこと」であり「美しさ」ではありません。
はじめてキャッチコピーを作る時、
言葉の美しさばかりに知恵を絞ってしまう方が多々いますが、これは間違いです。
デザイン(グラフィック)もそうですが、目的は「メッセージを伝えること」です。
その次に「美しさ」があります。
つまり、コピーもデザインも、まずは「伝わるかどうか」を深く考えなければいけません。
キャッチコピーの考え方
良いキャッチコピーを作るためには、
「誰に言うのか、何を言うのか、どう言うのか」の順に考え、最後に言葉を整えましょう。
①ターゲットを知る(誰に言うのか)
まずはメッセージを伝える対象を知らなければいけません。
例えば、あなたの趣味について誰かに説明するとします。
その時、説明しやすいのはどんな人ですか?
より身近な人ほど上手く説明出来ると思いませんか?
どんな人なのか知っている人ほど、説明しやすいものです。
「どんな性格でどんな人生を歩んできてどんな趣味があるのか」などなど、その人の人となりがわかっているから”どんな言い方”をすれば伝わるのかわかるため、説明しやすくなります。
つまり、良いキャッチコピーを作るためには、メッセージを伝える相手(ターゲット)を知らなければいけません。相手を知れば知るほどより具体的で伝わりやすいコピーを考えることが出来ます。
ターゲット像の絞り方
ターゲットがイメージしやすくなる要素をピックアップします。「年齢」「家族構成」「職業」「趣味」「感じている課題」などなど、出来るだけ具体的に出来る情報をピックアップしましょう。
②サービスを知る(何を言うのか)
当たり前の話ですが、キャッチコピーを作るためには、
興味を惹きたいサービス(または製品)の特長をよく理解しなければいけません。
①でイメージしたターゲット像に対して提供できる価値を見つけましょう。
サービスの価値を把握
ターゲットが抱えている課題をどうやって解決しているのかを中心に把握しましょう。
③ターゲットに伝わるメッセージを考える(どう言うのか)
ストレートに「○○が出来る商品です」というコピーを書いてもキャッチーにはなりません(心をつかめません)。
ターゲットはどんな課題(①)を持っていましたか?
ターゲットにとって伝えたいサービスにはどんなメリット(②)がありますか?
この2つを合わせて「どう言うのか」を考えます。
焦らず、まずは話し言葉でターゲットを説得する文章を考えてみてください。
眼の前にターゲットがいることを想像し、相手の興味を惹けるようにサービスを説明してみます。
商品の価値が変えられそうな話し言葉が見つかったなら、次のステップに進みましょう。
④キャッチーな言葉に仕上げる(理解のスピード)
いよいよキャッチコピーを仕上げていきます。
が、特段キレイな言葉を目指す必要はありません。
キレイさより大切なのは「文字量」です。
当たり前の話ですが、情報量が少ない方が読み終える時間が短くなります。
出来るだけ文字量を減らし「理解のスピード」にとことんこだわりましょう。
最後に
コピーやデザインに正解はありません。
常にその時々に応じた最適解を見つけていかなければいけません。
この記事はその最適コピーを見つけるためのキッカケでしかありません。
より良い表現を見つけるために、考え続けてみてください。
この記事へのコメントはありません。